【初心者向け】TREとは?震えで自律神経を整える方法

TREとは?震えで自律神経を整える方法

TREは、身体の自然な震えでストレスやトラウマを解放するセルフケア法。

TREの国際認定プロバイダーであるワタシ、家崎カオンが効果や安全なやり方を解説します。心身に溜まった緊張をリセットし、本来の穏やかさを取り戻しませんか?

ストレスや緊張、「トラウマ」的なことが知らないうちに負担に

  • 「理由はないのに、いつも身体がこわばっている」
  • 「夜、何度も目が覚めてしまい、ぐっすり眠れない」
  • 「昔の嫌な出来事が、ふとした瞬間に思い出されて辛い」
  • 「なんだかよくわからないけど、やる氣がでない」など

社会的な不安だけでなく、仕事、人間関係、デジタル化への激しい変化の中を生きるわたしたちにとって、ストレスを感じずに生活することは難しいのではないかと思います。

そんなわたしたちの心身の不調の原因が、自分でも気づかないうちに身体の中に溜め込んでしまった「緊張」「トラウマ」的なことにあるとしたら、あなたはどう思いますか?

この記事では、知らないうちに溜め込んでしまった根深い緊張を、自分の力で安全に解放するための画期的なセルフケア・メソッド「TRE(Tension & Trauma Releasing Exercises)」について、その基本から具体的な実践方法、期待できる効果までをしっかりと解説していきます。

TREの名称には“トラウマ”と入っていますが、その大きな特徴はなんといっても、心理カウンセリングのように過去の出来事を話す必要がないということです。

今まではトラウマ開放というと、心理的アプローチの方法がほとんどだったと思います。しかし、TRE はその過去の出来事について認知を変えるというようなことは一切せずに、(自然に出てくることはあります)脳に直接働きかけるボディワークなのです。

誰もが身体に備わっている「回復する力」を呼び覚ます新しい方法です。

この記事を読み終える頃には、きっとあなたも心身のセルフケアにTREを取り入れてみようかなと思っていただけるのではと思います。

目次

こんな悩みを抱えていませんか?現代社会と心身のストレス

TREの具体的な話に入る前に、少しだけ私たちの心と身体の関係について考えてみましょう。

あなたは、以下のような悩みの中でいくつ当てはまりますか?

  • 慢性的な肩こりや腰痛に悩んでいる
  • 寝つきが悪い、または夜中に目が覚めるなど、睡眠の質が低い
  • 常に緊張していて、リラックスするのが難しい
  • 理由もなくイライラしたり、不安になったりすることがある
  • 気分の浮き沈みが激しいと感じるもしくはあまり感情が上下しない。
  • 胃腸の調子が悪くなりやすい
  • 気温や天氣などに体調が左右されやすい

これらは「自律神経の乱れ」と深く関係しています。

自律神経とは、意志や意識を介すことなく、体が正常に反応するために備わっている機能です。体の叡智と言い換えてもいいでしょう。

交感神経と副交感神経の自動切換え

例えば、身体は、危険や脅威を感じると交感神経が優位になり「闘うか、逃げるか」の戦闘の体勢に入ります。そして危険や脅威が去った後には、ちゃんと副交感神経が優位になって、お休みの体勢に入ります。が、常にストレスに晒されている状態が長く続いたりすると、戦闘の体勢がずっと続いてしまうということになります。

自律神経の切替がやっかいなのは、自分では「戦う」とか「逃げる」とか、そんな意志はまったくなくても、体が勝手にその体勢を続けてしまっているということなのです。そのため、自分では「いまはお休みをしている」と思っても、体は戦闘の体勢が解除されてないため、よく眠れない、ということが起こります。

トラウマ的な体験からの過剰反応

また、トラウマ的体験をした場合では、そんな体験に二度と遭遇してはいけないと、危険を察知する扁桃体という脳の一部が、過敏に反応するようになります。

例えば、PTSDと呼ばれるものは、火事を体験した人が、火事ではないのに、煙がちょっと匂ってきただけで怖くなってしまうというような反応を起こすのです。この過剰な反応は、危険だと警報を鳴らした扁桃体の反応から、過去の出来事や感情の記憶によって「本当に危険かどうか」の判断をする辺縁系の働きが誤作動を起こしてしまうせいです。

つまり、脳が「それはもう過ぎた過去のこと」なのか「今この瞬間に起こっていること」なのかをうまく区別できなくなってしまうのです。

さらに、自律神経のバランスを調整する役割のある視床下部が、この混乱した情報を受け取って、結果的に本来とは違う命令を出してしまう
そうして、意図せずして体が「緊急状態」のまま動き続けてしまうのです。

TREは、このように自分の意志ではアクセスすることができないとされている脳に直接働きかけ、本来備わっている「緊張を手放す機能」を取り戻すことを目的としています。

TRE(Tension & Trauma Releasing Exercises)の基本を徹底解説

TREとは?- 開発者デビッド・バーセリ博士の理論

TREは、正式名称を「Tension & Trauma Releasing Exercises(緊張とトラウマを解放するエクササイズ)」といいます。エクササイズと名前につくように、7つの簡単な動きで構成されていて、その動きをすることで、自然に誰でも身体の深層部に溜まった緊張が解放されるためのスイッチが入るように設計されています。

TREは、紛争地域や被災地で長年にわたり、人々の心のケアに携わってきたデビッド・バーセリ博士によってまとめられました。

TREのはじまりのキッカケ

博士は、紛争地域にて、爆撃中に防空壕のようなところに避難した経験が何度もあるのですが、その時に一緒に避難していた大人と子供の反応の違いに興味を持ちました。

その違いとは、自分を含めた大人たちは、自分も震えてしまったら子供達が心配するだろうと思って震えないようにと身体を硬直させる一方で、子どもたちは自然に身体を小刻みに震わせていたそうです。

また、防空壕に集まった人々が老若男女関わらず、まるで事前に練習でもしたかのように、大きな爆発音がする同時に前屈みになるという動きをしていたことも、とても気になったのでした。

そして爆撃が終わって避難所から出た後、震えなかった大人と震えた子供達との差が顕著に現れたことに気が付きました。

大人たちのほとんどは危険が去ったにも関わらず、げっそりと疲れ果てているのに、子供達はもう何事もなかったかのように、元気に走り回っているのです!

この経験をきっかけにして博士は「この“震え”こそが、何かストレスを解放する鍵なのではないか」と考えました。

そして、誰でもできる簡単な方法で、溜め込んでしまった緊張を解放する働きの神経性の振動が出せるメソッドをまとめました。バーセリ博士の理論は、脳科学、神経学、解剖学に基づいて構築されています。現在では、TREの安全性と即効性の高さから、世界60カ国以上で医師、心理臨床家、カウンセラー、ソーシャルワーカー、カイロプラクター、理学療法士などの専門家にも使われており 、多くの人が心身の回復を実感しています。

TREの核心「神経性の震え」(neurogenic tremor)はなぜ起こるのか?

TREで最も特徴的なのが、神経系が自然に自己調整を始めたときに起こる“自然発生的な震え”です。この震えはトラウマやストレスに長時間さらされた体が、安全を感じたときに“回復モード”に入ることで起きる反応です。

野生動物を観察するドキュメンタリーで、こんなシーン見たことはありませんか?

野生動物が捕食者に襲われ、命からがら逃げ切った後、ブルブルと全身を震わせるシーン。あの全身を震わせている行動こそが、まさにサバイバルモード(交感神経が極度に優位な状態)から、心身をリラックスモード(副交感神経が優位な状態)へと素早く切り替えて、元の状態に戻るための自然な反応なのです。

この全身を震わせる反応は、バーセリ博士が紛争地域で体験し観察した、震えた子供達が、防空壕から外に出てすぐに元気に戻ることができたのと同じ反応です。

野生動物にとっては、命の恐怖を感じるストレスからの素早い回復が、生き抜くための叡智なのです。そうでないと、次に襲われたときに逃げられませんからね。

現代の私たちにとっての「震え」

でも、現代社会の中ではどうでしょうか?

「震えてるとちょっと変」とか「震えてることは弱さの表れ」と思われてしまうことが多いのではないでしょうか?

実際に、貧乏ゆすりを悪癖として矯正された方もいらしゃるのではないかと思いますし、アニメやドラマでは震えていることを揶揄するような演出も度々見られます。

このような社会的価値観が、私たちから、自ら震えて調整するという自然な反応を制御させ、結果的には震えるというスイッチが機能不全になってしまったのではないかと思います。子供達さえ、現代の社会の中では震えて調整する機能が働かなくなってしまっています。

先ほど書いたバーセリ博士の体験の中で、爆撃の音に合わせるようにして、皆が同じように前かがみの姿勢をとっていたという場面があったのを覚えていますか?これは、体が危険を察知したときに、咄嗟に起こる防御反応のひとつです。このときに一番最初に反応するのが、大腰筋です。

咄嗟に前かがみの姿勢になってしまうということは、意図せずとも筋肉が反応して縮んでしまうことを示しています。私たちの体は、ストレスを受けると、意識とは関係のなく、自然に大腰筋が縮んでしまうのです。そして、本来なら震えることで緊張がほどけるのですが、震えるスイッチが機能不全になってしまうと、本来解放されるはずの緊張エネルギーがどんどん蓄積されていってしまいます。

やさしく大腰筋にアプローチするTRE

TREでは、簡単なエクササイズを通して、ストレス時に反応しやすい大腰筋につながる筋肉に、やさしく刺激を与えていきます。

はじめは筋肉疲労からの震えが起こりますが、それがきっかけ(呼び水)となって、次第に神経性の震えへと変化していきます。

この震えは、脳に対して「今、震えても大丈夫だよ」という安全のメッセージを送ることになり、結果的に、誤作動を起こしていた自律神経が自然なバランスへと戻っていくのです。

余談:日本語の“武者ぶるい”という表現を考えてみると…

少し話は逸れますが、“武者ぶるい”という表現を聞いたことはありませんか?“武者ぶるい”という言葉は今はほとんど使われることがないかもしれません。

武士が、大きな仕事の前に“武者ぶるい”することで神経状態を整え、大仕事に挑み、その仕事をなすという意味です。バーセリ博士には私からこの言葉を紹介させていただきました。「“武者ぶるい”という言葉が日本に昔からあるので、日本の侍はずっと前からこの体の叡智を知っていたと思う」と。日本の侍は、この震えをちゃんと知って使っていたんだなと思うと少し誇らしい氣持ちになります。

TREに期待できる科学的根拠のある効果

TREを実践することで、多くの人々が心身にポジティブな変化を体験しています。特に代表的な効果をいくつかご紹介しましょう。

いずれも大腰筋から始まる筋膜の緊張によっておこっていた症状が、その緊張の緩和によって訪れた変化です。

深いリラクゼーションとストレス軽減

TREによって引き起こされる神経性の震えは、過緊張の状態にある交感神経の働きを鎮め、心身を休息に導く副交感神経の働きを活性化させます。

これにより、まるで温泉に入った後や、全身のマッサージを受けた後のような、深いリラクゼーション効果が期待できます。 日常的にストレスや緊張を感じている方にとっては、心身をリセットするのに有効なセルフメンテナンスツールとなると思います。

睡眠の質の劇的な向上

「寝つきが良くなった」「夜中に目が覚めなくなった」というのは、TREの実践者から最も多く聞かれる変化のひとつです。

これは、TREによって自律神経のバランスが整うことで、身体が自然に休息に入れるようになるからです。自覚のない慢性的な緊張が解けることで、日中のパフォーマンスアップにも繋がるでしょう。

慢性的な身体の痛みの緩和

原因不明の腰痛や肩こり、頭痛といった慢性的な痛みは、筋肉の過度な緊張が原因である場合が少なくありません。TREは、自分で意識することができない深い筋肉の緊張が解放されるため、これらの痛みの緩和が期待できます。

また、大腰筋は横隔膜との関連もあるので横隔膜の柔軟性が自然に戻ってきます。TREを実践している最中に呼吸が楽になったと感じる方もとても多いです。

感情の安定と精神的な回復力

トラウマや長期間に渡るストレスは、感情の不安定さやイライラ、不安感を引き起こすことがあります。TREは、身体に刻まれた緊張のパターンを解放します。それは感情の波を穏やかにし、精神的な安定を取り戻す手助けとなります。 

辛い過去を無理に思い出して認知を変える必要なく、身体からアプローチすることで、心の回復力(レジリエンス)を高めていくことができるのです。

この他にも、様々な症状がストレスが原因とされているように、TREによる効果や変化も多岐に渡ります。

自宅でできる!TREの基本的なやり方(7つのエクササイズ)

TREは、最初に認定プロバイダーから安全な方法を学んでいただくことで、自宅で一人でも実践できます。ここでは、基本的な7つのエクササイズのエッセンスを簡潔にご紹介します。

始める前の準備と心構え

  • 安全な場所
    横になれるスペースを確保し、周りに物がないか確認しましょう。ヨガマットなどを敷くと快適です。(柔らかすぎるマットは振動がわかりにくいので避けた方がいいです)
  • 楽な服装
    身体を締め付けない、リラックスできる服装で行いましょう。摩擦が起きそうなものも避けた方がいいです。
  • 心構え
    TREは「うまくやる」ためのエクササイズではありません。身体から起こる自然な感覚を、評価せずにただ観察することが大切です。「これであっているのかな?」と不安に思わず、身体の反応に委ねてみましょう。

各エクササイズの目的と手順(簡潔に説明)

TREの基本的な七つのエクササイズのうち、一つ目から六つ目までは足首から順番に大腰筋に関連している筋肉に適度な負荷刺激を加えることが目的です。最後のエクササイズは大腰筋からの自然な「神経性の震え」を誘発させるための動きになっています。

ひとつのエクササイズが終わったら、必ず足を振るなどして前にやったエクササイズでの緊張を和らげてから、次のエクササイズに移りましょう。

注意: TREは脳神経系に働きかけるため、初めは国際認定プロバイダーの指導のもとで行うことをお勧めします。認定プロバイダーは、みなさん個人の状態に合わせ、適切な負荷や回数を調整しながら案内していきます。

  1. 足首
    両足を肩幅に開いて立ちます。膝を軽く緩ませ、足首の根本から左右に体重を移動させます。ゆっくりと呼吸を忘れないようにしましょう。
  2. ふくらはぎ
    壁に手をついて、片足を前に少し出しておきます。前に出した足に体重をかけて爪先立ちをします。前に出した足のふくらがきに負荷がかかっているようならオッケーです。反対側も同じようにします。
  3. ももの裏側
    足を大きく前後に開いて立ちます。手をどこかについても構いません。上半身を前に倒し、腰を後ろに引くようにしながら太ももの裏側に負荷をかけます。
  4. 内もも
    足を軽く左右に開いて立ちます。手を床につけて軽く前屈します。次に、手を左右どちらかの足の前の床につきます。反対側も同じようにします。
  5. 鼠蹊部
    足を腰幅程度に開き、腰に手を当てます。膝を軽く緩ませ、手で腰を前に押し出すようにして、鼠蹊部が伸びるのを感じます。腰から肩にかけての方向にも伸ばすようにします。
  6. ももの前側
    足を腰幅に開いて立ちます。膝は緩ませておきます。鼠蹊部から織り込むようにして上半身を前傾させます。そのまま腰を落としながら、上半身を起こしていきます。(ヨガのチェアポーズ)
  7. 震えのきっかけ
    仰向けに寝転がり、両足の裏を合わせ、膝を開いた姿勢をとります。この状態で、お尻を少し持ち上げて、鼠蹊部を伸ばします。適度な負荷をかけたらお尻を下ろし、両足の裏は合わせたまま、膝の開く角度を少しずつ閉じるように調整しながら、
この姿勢をキープます。自然な振動が始まったら、足の裏を床に置き、その揺れを観察していきます。

最も重要な「セルフ・レギュレーション」とは?

TREを安全かつ効果的に実践する上で、最も大切なのが「セルフ・レギュレーション(自己調整)」です。これは、自分の意志で震えを始めたり、止めたり、強度を調整したりすることを指します。

神経性の震えは、体験していただくとわかるのですが、自分で体を動かしているような、動かしてないような不思議な感覚の震えです。初めての体験のときは、少し怖くなったり、不快に感じたりする方もいらっしゃいます。また、震えが始まったときは大丈夫でも、震えによる揺れ幅が勝手に大きくなることもあるため、不安を覚える方もいらっしゃいます。

そんな時は、いつでも膝を伸ばして脚をまっすぐにしてかかとをぐっと押し出すようにすることで、震えを止めることができます。動くことは体に任せてはいますが、それに寄り添うように「いつでも自分でコントロールできる」「いつでも止めることができる」という心持ちが、安心感につながるのでとても大切です。

安心した状態のままで行えるよう、最初はほんの短い時間から始めて、心地よいと感じる範囲で徐々に慣らしていきましょう。

TREを安全に実践するための重要な注意点

TREは非常に安全なメソッドですが、心身に深く働きかけるため、いくつか注意すべき点があります。

専門家の指導を受けた方が良いケース

TREはセルフケアのツールとして設計されていますが、以下のような方は、まずは認定プロバイダーの指導のもとで始めることを強くお勧めします。

  • 重いPTSD(心的外傷後ストレス障害)や複雑性トラウマを抱えている方
  • 現在、精神疾患の治療中である方
  • 妊娠中の方
  • 過去に大きな手術を受けたことがある方や、身体的な持病がある方

認定プロバイダーは、個々の状態に合わせて安全にTREが実践できるようにエクササイズの負荷や強度、震えの範囲や幅などを的確に判断してガイディングしていきます。また、セルフで行うときの注意点なども個別にお伝えできるので、認定プロバイダーのセッションを終えたあと、ご自身でも安心して行うことができます。

実践を避けるべきタイミング

  • 体調が優れない時(発熱、強い痛みなどがある場合)
  • 飲酒後
  • 極度に疲労している時

ご自身の心と身体の状態をよく観察し、決して無理をしないことが大切です。

TREに関するよくある質問(FAQ)

どのくらいの頻度で行うのが効果的ですか?

決まったルールはありませんが、初めのうちは週に2〜3回、1回あたり10〜15分程度の実践が望ましいと言われています。TREを行なった日としない日の差のようなものも観察されておくといいと思います。慣れてきたら、ご自身の身体の感覚に合わせて頻度や時間を調整してください。日々のストレスケアとして、短くても毎日取り入れている方もいます。

効果はいつ頃から感じられますか?

効果の感じ方には個人差があります。初回のセッションではどなたも心地よさを感じていただけるはずです。一度で深いリラックス感を味わう方もいれば、数週間から数ヶ月かけて徐々に変化を感じる方もいます。大切なのは、特定の効果を期待しすぎず、身体の変化を気長に観察することです。

精神疾患の治療中でも実践できますか?

TREは多くの精神疾患の補助療法として有効である可能性が報告されていますが、自己判断で行うべきではありません。必ず、事前に主治医やカウンセラーに相談し、許可を得た上で、経験豊富な認定アドバンスプロバイダーの指導のもとで始めるようにしてください。

終わった後、逆に体が重く感じるのですが、これは間違った実践をしたのでしょうか?

いいえ。緊張が解けてリラックスすると眠たくなるように、体が眠るような大勢に入るくらい緩んだと考えられます。赤ちゃんが起きている時と眠っている時では重さが違うように感じるのと同じです。それだけ体が頑張ってたんだなーと体に感謝してお休みさせてあげましょう。

まとめ:TREであなた本来の穏やかさを取り戻す第一歩を

TREは、単なるストレス解消法や、体をほぐすためのエクササイズではありません。TREは、私たち一人ひとりの中に生まれつき備わっている「自己調整力」に働きかけるものです。

たとえば、けがをすれば自然に傷がふさがるように、私たちの身体にはもともと、自らを癒し、整えるための「生命力」や「体の叡智」が息づいています。

けれど、現代の生活の中で自然から遠ざかる時間が長くなるほどに、その生命力さえも少しずつ弱まってしまっているように感じることはないでしょうか。

TREは、その眠ってしまった生命の叡智をそっと目覚めさせ、わたしたちを“神様の設計図”とも言える本来の姿へと、やさしく導いてくれるツールです。

どうにもならない緊張感、いつの間にか持ち越してきたトラウマ、日々降りかかる制御不能なストレス……

そうしたものから身を守るために、私たちは無意識のうちに「鎧」のようなものを身にまとってきました。TREは、その鎧を力づくで引き剥がすのではなく、身体の叡智にすべてをゆだねて、いま必要のないものが自然と離れていくのを、ただ静かに見守っていく。

そんな“静かな動く瞑想”のようなものだと、私は思っています。


この記事を通して、TREという新しいツールに触れたあなたが、本来の穏やかで健やかな自分を取り戻すための一歩を踏み出すきっかけとなれば、嬉しいです。

もし少しでも興味を持たれたら、まずは日本各地にいる認定プロバイダーのワークショップや個人セッションに参加してみることをお勧めします。あなたの身体が変われば、心も変わり、あなたがよりあなたらしく自然で生きることができるようになるはずです。

国際認定アドバンスプロバイダー
家崎カオン
https://www.tfa-japan.com/

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