「自分のこと、全部好き!」と心から言える人は、どれくらいいるでしょうか? きっと、誰しも一つや二つ、いや、もっとたくさん、自分の嫌いな部分、変えたい癖を持っているのではないでしょうか。
「よくないとわかっているのに、ついそういう態度をとってしまう……」とか「よくわからないけどそうなってしまうのよねー」というネガティブパターンを持っている方もいるのではないでしょうか?
なぜ「ネガティブを好きになる」は難しいのか?
ここでいう「ネガティブ」とは、自分の嫌いなところ、やめたいと思っている考え方の癖のこと。矯正しようと頭では分かっていても、実際に行動に移すのは本当に難しいですよね。
よくあるのは、自分の嫌いなところを無理やり好きになろうとして、結局何も変わらなかったり、自分の言動を観察して修正しようとした結果、自己批判に陥って、ますます自分が嫌いになってしまったり…。
これでは本末転倒。
ティーチャートレーニングで学ぶ「ネガティブさんとの対話」
カオンのティーチャートレーニングでは、受講生さんに必ず行ってもらうワークがあります。それは、先生になるという過程で、まず自分自身を深く理解していただくため一つとしてのプログラムです。
そのワークとは、「自分のネガティブさんの言い分をしっかりと聞いてみる」というものです。
ネガティブな言動をしてしまうネガティブさんを一人のキャラクターに仕立て、そのキャラクターさんが、なぜそのような言動や考え方をしてしまうのかを、じっくりと掘り下げていくのです。
これは今までたくさんの方に体験していただきましたが、どの方もとても目を見張るほどの効果が出ています。
ミホさんと「ネガちゃん」の物語
先日行ったトレーニングでの、ミホさん(仮名)のお話をしましょう。
自分が嫌いで、手放したいと思っていた彼女の一部をミホさんは「ネガちゃん」と名付けました。
ミホさんは、ネガちゃんは「自分を困らせる悪い子」だと思っています。
困らせる事柄の一つに「車を運転している時、他の車に追い越されると無性に腹が立って、その怒りを結構長い間引きずってしまう」ということがあると仰います。自分でも大人気ないというか、怒っても仕方ないことはわかっているし、怒りたくもないのに、どうして腹が立ってしまうのか不明で、自分のそんなところが嫌だったと説明してくれました。
ここではワークの詳細は書きませんが、ネガちゃんの言い分をミホさんがしっかりと聞いてあげるという時間をとります。
そしてワークが進んでいくにつれて、驚くべき事実が明らかになりました。
なんと、ネガちゃんはミホさんのことをとても愛していて、ミホさんを守るために、一生懸命頑張っていたというのです。怒りの表現はミホさんを守るための防衛の手段でした。
ネガちゃんは、ネガちゃんなりの物事の捉え方(※ここが大切!)で、ミホさんを助けようとしていただけで困らせるつもりなんて全くなかった。ただ、その物事の捉え方が、少しずれてしまっていただけなのです。
※この物事の捉え方は、潜在意識に組み込まれてしまって、勝手に自動処理されているため、なかなか気づくことができません。
ネガちゃんの真実を知って変わったこと
このことに気づいたミホさんは、思わず泣いてしまいました。そして自分が勝手にネガちゃんを誤解して嫌ってしまっていたことを誤りました。そしてネガちゃんがそこまで頑張らなくても大丈夫とネガちゃんを安心させる声かけもしました。
それからというもの、そのネガちゃんも含めて大切に思える自分に変わったのです。
知らなかったとはいえ自分が自分の一部を嫌っている限り、自分を愛したり、大切に思ったりすることは不可能です。自分という存在の全体性が損なわれた状態では、「自分で在る」ということも難しくなります。
こうして、ミホさんは自分の一部をしっかりと取り戻しました。
変化の奇跡:行動パターンとエネルギーの変化
その後、ミホさんには劇的な変化が現れました。今まで普通に起こっていたネガちゃんの行動パターンが、全く見られなくなったのです。
あれほど自分でコントロールできなかったネガティブな行動や考えが、まるで出てこない。ミホさんは「自分がまるで違う人間になってしまったようだ」と感じるほどだと話してくれました。
さらに、ミホさんは心が楽になっただけでなく、体も楽になったと感じています。それは当然のことです。自分で自分を否定するエネルギーロスがなくなったからです。これはとても大きなことなんです。
もしこれを読んでいるあなたが、「自分は体力がない」「疲れやすい」と感じているなら、もしかしたら、自分の一部を否定するようなことをしてしまっているのかもしれません。
「自分で在る」ために:ネガティブを受け入れるということ
自分のネガティブな部分を受け入れることは、自分自身を深く理解し、愛することにつながります。それは、「自分で在る」ための大切な一歩。
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信じられないかもしれませんが、これも【在り方としてのヨガ】レッスンの一つです。
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