寓話:責め鬼さんと褒め鬼さん。ヨガで快眠に。

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責め鬼さんと褒め鬼さん

とあるところに、それはそれは氣立てのいい女の子がいたそうな。

彼女は、小さな頃から友達に気をつかう優しい女の子へと育っていきました。

いつしか彼女は、周りの人に気を遣いすぎて自分の考えが分からなくなっていきました。

周りの人のことをあれこれ考えすぎて「自分のことを考える」ことが少なくなってしまったのです。

とある晩のこと。

寝ていた彼女は、布団の上に重さを感じました。

うっすら目をあけると、かわいらしいけれど口の悪い「責め鬼さん」が彼女の上に乗っかり、彼女のことを責め続けます。

その晩、「責め鬼さん」は彼女のことをずーっと責め続けました。

次の朝、彼女は疲れがとれていないどころか、寝る前よりも疲れてしまっていました。

それでも、いつもと同じように会う人会う人に氣をつかって過ごしました。

すると、そうやって氣を遣った晩に「責め鬼さん」はあらわれ、彼女の頭の中は徐々にパンク状態になっていきました。

快眠へのひとつの出逢い

頭の中がパンクしそうな彼女は、とある先生に相談してみました。

その人は『床に額をつけて、大地に挨拶をすること』をしてみたらどうかな?と言いました。

素直な彼女は、ひとまず、言われたことを実践してみました。

すると、どうでしょうか。

パンク状態だった頭から、周りの人への思いがどんどん現れては消えていったのです。

しばらくして、周りの人への気遣いや心配がなくなって、とってもスッキリした彼女はふと思いました。

「わたしは、わたしについてどう思っているんだろう?」

その夜のこと、久しぶりの快眠。

彼女は、また布団の上に重みを感じました。

「また責め鬼さんが来ちゃった。イヤだなぁ……。」

そう思って目をうっすら開けると、責め鬼さんに似てはいるけれど、どこか違う鬼さんがいました。

それは、彼女のことを褒めてくれる「褒め鬼さん」だったのです。

「褒め鬼さん」は一晩中、彼女が元気になる言葉を言い続けてくれたのでした。

その晩、彼女は久しぶりにぐっすりといい気持ちで寝ることができました。

そして、自分のことを考えた日には「褒め鬼さん」が現れて、ぐっすりと眠れる日が続いていったそうです。

めでたし めでたし。

頭のおしゃべりが忙しい方のお話

今回のお話は、ヨガのパーソナルセッションで画期的な変化を感じた生徒さんの体験を基にしたお話です。

その生徒さんは「逗子 ヨガ 瞑想」というキーワードでわたしをみつけてくれた40代の主婦 みゆきさん(仮名)。

彼女はかつてマラソンが趣味でしたが、膝を痛めたことをきっかけに距離を控えるようになり、今では週に数回、近所をゆっくり走る程度です。そんな彼女がセッションを受けたいと思った理由はシンプルでした。

気持ちよさそうだったから

この言葉に、私は直感的なセンスを感じました。みゆきさんは物静かな印象の方ですが、その奥にはきっと多くの思いや感情が詰まっているはず。私はそう確信しながら、セッションをスタートしました。

自分の身体と心を知る第一歩

セッションはまず簡単な動きから始めます。みゆきさんには、身体を動かしながら現在の状態を知ってもらうことが目的です。しかし、彼女の動きはぎこちなく、思った通りに身体を動かせないことに戸惑っている様子でした。

「自分の身体なのに、思うように動かせません」

彼女の言葉には驚きと少しの不安が混じっていました。でも、私はこう伝えました。

「上手に動かすことが大事なのではなく、今の状態を知ることが目的なんです」

身体を動かす感覚や、動かしにくさを味わうこと。それ自体が大切なプロセスなのです。現状がわからなければ、そこから先には進めませんからね。

いくつかの動きを試した後、私は彼女に「平伏のポーズ(手を伸ばした子供のポーズ)」を提案しました。このポーズは、頭を大地に預けてリラックスする効果があり、特に頭が忙しく働いてしまう方におすすめです。

「おでこを大地にくっつけて、大地に挨拶をしましょう。そして、おでこから古い思いや必要のない考えを大地に還しましょう。」

私がそうリードすると、みゆきさんは、このポーズに集中しながら、少しずつリラックスしていく様子が見えました。

心が軽くなる瞬間

セッションが終わり、正座に戻ったとき、みゆきさんはふと静かに言いました。

「頭が軽くなった気がします。そして、なんだか涙が出そうになりました。」

涙の理由はわからなくても、でも、その感覚が彼女にとって心地よいものであることは間違いありませんでした。

そして、みゆきさんはその日を境に夜中の “責め鬼さん” に悩まされることがなくなったと言います。

“責め鬼さん” が消えた理由

みゆきさんがいう “責め鬼さん” とは、夜中に目覚めるたびに自分を責めたり後悔したりするような感情のこと。それが平伏のポーズを体験した後、ぱったりと来なくなったのです。

逆に、夜中に “褒め鬼さん” が訪れるようになり、心の中で自分を肯定されているような気分になることが2度ほどあったそうです。この変化に、みゆきさんは驚きと喜びを感じ、その日はとても嬉しい気持ちで満たされていたんです、と話してくれました。

私はこの現象をこう捉えています。

“責め鬼さん” は、日中に無意識のうちに、何気なく自分を責めたり後悔したりする声が溜まりに溜まって、溢れてしまったのが原因ではないかと思っています。それが平伏のポーズとして頭を床につけることで、ある種のアーシング効果として解放されました。と同時に、(これが大切!)大地に挨拶をする、感謝をすると言い換えても良いかもしれません、大いなるものへの感謝の念が表現されたポーズです。この感謝の念(思い)が、自分への癒しをもたらしました。(この辺りはポリヴェーガル理論で簡単に説明ができます)涙が出た原因もこのあたりにあるのではないでしょうか。

瞑想がもたらす本当の変化

瞑想やヨガは、私たちの心と身体に深い影響を与えます。それはポリヴェーガル理論で説明できるのですが、ここではやめておきます。(違うトピックスで詳しく説明します)ここで私が伝えたいのは、科学的根拠ではなく実感です。

夜中にイヤな感じで目覚めることがなくなるということが、日々の生活にどれほどの安らぎをもたらすか。イヤな感じの目覚めを体験したことがある方は、その安らぎの重さは想像に難くないと思います。

日常生活ではどうアクセスしたらいいか分からない無意識を、意識という光で照らして自分を知ること

これはヨガの目的のひとつです。意識を目覚めさせそして育てていくということです。私が生徒さんにお伝えして、日常生活を改善していくための大切な要素のひとつになります。

「もうちょっと上手に生きることができるはずなんだけどなー」と感じている方は、無意識のうちに何かを妨げてしまっているかもしれませんよ。

話を戻すと、みゆきさんは、その後もセッションで学んだ動きや呼吸法を日常に取り入れ、忙しい日々の中で自分を整える術を身につけていきました。彼女の言葉を借りるなら、

「頭がいっぱいになっても、静けさを取り戻せるようになりました。」

あなたも始めてみませんか?

瞑想やヨガは、特別な環境や能力がなくても始められるものです。最初はぎこちなくても大丈夫。自分の状態を知ることから始めれば、それがあなた自身を解放して癒す一歩になるかもしれません。

みゆきさんのように、小さな変化を重ねていけば、きっと心が軽くなる瞬間が訪れるでしょう。ぜひ、一緒にその一歩を踏み出していきましょう。

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