『カオン式在り方としてのヨガ』は、身体や心のさまざまな状態に寄り添いながら、根本からのケアを目指しています。特に肩こりや腰痛には、丁寧に対応することができるのが特徴です。その理由をお話しすると、驚かれる方も多いのですが……。
肩こりや腰痛でお悩みの方へ。
日頃、生徒さんからこんなご質問をいただくことがあります。
「私の腰痛、どうすれば良くなりますか?」
この質問に答えるとき、少しだけためらうことがあります。それは、質問してくださる方がとても真面目で、一生懸命に良くなろうと努力しているのが伝わってくるからです。
でも私は、心を落ち着けてこうお答えします。
「身体が自分で治ろうとする環境を整えてあげれば、あとはゆっくり待つだけですよ。」
すると、ほとんどの方が驚いた表情をされます。「え、ただ待つだけなんですか?」と。
怠けることなくきちんと待ってあげる
これまで努力を重ねて結果を手にしてきた方にとって、「待つ」というのは慣れない方法かもしれません。でも、「待つ」ということは決して怠けることではなく、身体にとって大切な時間を与えることなのです。
たとえば、風邪をひいたときのことを思い出してみてください。熱が出て体がだるくなるのは、身体が自ら治ろうと力を発揮している証拠です。無理をせず休むことで、身体は最大限の力を発揮し、本来の状態に戻っていこうとします。この「待つ」というプロセスが、肩こりや腰痛の改善にも必要なのです。
風邪などの急性の症状であれば数日で良くなることもありますが、慢性的な肩こりや腰痛は、長年の緊張が原因の場合が多く、少し時間がかかることもあります。でも、正しく身体をゆるめて見守ることで、改善していく道が開けます。
『カオン式在り方としてのヨガ』では、そんな「待つ力」と「自分で治る力」を大切にしながら、無理なく身体を整えていくお手伝いをしています。ぜひ、ゆっくりと自分の身体と向き合う時間を持ってみませんか?
ポーズの完成にこだわらないヨガの目的
私のヨガでは、ポーズそのものにこだわりすぎることはありません。
もちろん、ポーズが美しく決まるのは素敵なことですし、私自身もそうなりたいと思っています。でも、ポーズに向かう途中で「ここが伸びにくいな」「動かしづらいな」と感じる部分ってありませんか?
そういった場所は、普段あまり動かしていない部分ではないでしょうか。その「動かしていない部分」は、実は私たちが意識を向ける機会が少なかったところなんです。
ヨガでは「意識を向けたところにエネルギーが流れる – Mind goes Prana flow.」と言います。これを言い換えると、意識が届いてない部分に元気や活力が不足している、ということかもしれません。
意識を向けることはとても大切なこと
こんな話を聞いたことがあります。
ある果物屋さんで、ちょっとした実験をしたそうです。同じ種類の果物を3つ用意して、1つには優しい言葉をかけ、もう1つには否定的な言葉をかけ、最後の1つは何も声をかけず無視をしたのだとか。数日後、最初に傷んでしまったのは「無視された果物」だったそうです。
この話を聞いて思ったのは、「無視されること」は怒られたり嫌なことを言われるよりも、ずっとダメージが大きいのではないか、ということです。意識が向かないことはエネルギーの断絶、つまり愛がない状態を意味しているのかもしれません。
自分のカラダに意識を向けないことの意味
私たちの体は約60兆個の細胞でできていますが、その中のいくつかが「無視」されていたらどうでしょう?その細胞たちはエネルギーが不足し、硬くなったり、動きにくくなったりするかもしれません。そしてその状態がさらに「扱いにくい」と思われて、ますます意識を向けられなくなってしまうのです。
例えば、こんなふうに思ったことはありませんか?
「私の腰痛って全然良くならないの。もうイヤになる……。」
そのとき、腰をまるで悪さをする「困った存在」として捉えてしまっていますよね。でも、実はその腰痛の原因の一部は、自分が「意識を向けていないこと」にあるのかもしれないのです。
だからこそ、私のヨガでは普段動かさない部分に意識を向けて、自分の体全体を感じてもらうことを大切にしています。動きにくい場所は、体からの「ここを見て!」というサイン。丁寧に耳を傾けてあげましょう。
意識を向ける≠思い通りに動かそうとする
その際に、ひとつ注意があります。「この動きでほぐれるかな?」と頭で考えて動くと、かえって体に意識を押し付けてしまうことがあります。それは体にとっては窮屈なこと。大切なのは、注意深く見守りながら体の声を聞いて動くこと。これが体への愛のカタチです。
愛情を込めて意識を向けてあげると、エネルギー不足だったところにプラーナが流れ、血流が良くなります。そしてそこが、自然とゆるんでいきます。
この過程を味わっていただくのがカオン式なんです。
ぜひ思い出してみてください。肩や腰を悪者扱いしていませんか?嫌味を言うのではなく、「いつも頑張ってくれてありがとう」とねぎらいの言葉をかけていますか?少しずつでもいいので、愛情をもって体と向き合ってみてくださいね。
ヨガレッスンで良くなる場合と、少し時間がかかる場合についてのお話
「え、時間がかかる場合もあるの?」と驚かせてしまったらごめんなさい。実は、ほとんどの場合、体は良い方向に向かいます。でも、そのために必要なちょっとしたヒントがあるんです。
ヨガを始めたことで体調が良くなった、というお話をよく耳にします。たとえば、「生理痛が軽くなった」「気づいたら全く痛みがなくなっていた」という声も。素晴らしいですよね。
一方で、「少しは良くなったけど、完全に痛みがなくなったわけじゃないな」と感じることもあるかもしれません。肩こりや腰痛が長引いている方は、きっとこちらに当てはまるのではないでしょうか。
では、この違いは何なのでしょう?
身体の変化だけで改善する場合と、それだけでは不十分な場合
具体例として、生理痛について考えてみましょう。骨盤の歪みやねじれが原因で生じる不調であれば、ヨガのポーズやレッスンによって歪みが整い、比較的早く症状が改善することがあります。これは分かりやすいパターンですね。
でも、もしその不調がストレスやメンタル面のアンバランスが原因だったらどうでしょう?身体だけを整えるヨガでは、症状が「少しは改善したけれど、完全には良くならない」という状態になりがちです。
こうした場合には、身体のケアとともに、心へのアプローチも必要になります。心のバランスが整ったとき、初めて「本当に調子が良くなった!」と感じられるのです。
逆に、精神的なアプローチだけに偏ってしまうと、「頭では分かっているけど、実際にはなかなかできないんです……」という負のループに陥ることもあります。
私が「心も身体も大切にするヨガ」をお勧めする理由はここにあります。ヨガ本来の目的は、身体から心へ、心から身体へと、両方をバランスよく整えていくこと。そのための理にかなった方法が体系化されているのです。
『在り方としてのヨガ』について
私のヨガは、必ずしも今現代の一般的なヨガの流れに沿ったものではありません。現代の日本に暮らす私自身の経験や学びを通して形づくられたもので、少し独自のスタイルです。そのため、ヨガを長年されている方や、認定資格をお持ちの方からも在り方としてのヨガを学びたいと感じていただくことがあるようです。
簡単に言うと、この『在り方としてのヨガ』は、少しユニークなヨガ。でも、これまでに多くの方が体調を改善してこられた実績があります。あなたの体や心の不調も、きっと良い方向に向かうと信じています。
安心して、一緒に始めてみませんか?
ヨガ的な意識で肩こりや腰痛をケアする秘訣
- コリや痛みは、その部分に意識や愛情が不足していることが原因の場合があります
- 自分の肩や腰を責めたり、「困った部分」と思わないこと
- 無理に動かすよりも、正しくゆるめて「待つ」ことが効果的な場合が多い
- 身体だけでなく、心へのアプローチも忘れないこと
- 「早く治さなきゃ!」と焦るよりも、自分の体の持つ治癒力を信じて見守ること
このまとめをさらに簡単にすると、こんな感じになります。
「もっと自分に愛を!」
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