ヒルナノーグというリトリート——八ヶ岳の麓に、神経系を休ませる場を開きます

八ヶ岳の麓・原村に開くリトリート、ヒルナノーグの紹介記事アイキャッチ

4月に「呼ばれたから、来ました」という記事を書きました。あの記事の終わりに、こんなことを書いています。ヨガのクラスと日常が、シームレスになる生活をしたい——と。

そして最近の記事では後ろの方にちゃっかりとヒルナノーグで待ってます、なんて書いてますが、お氣づきでしょうか。今日はその「シームレス」の続きのお話です。

毎日、ご飯を作ったり、家族の世話をしたり、もちろん仕事もこなしたり、と誰かのために時間を費やして、自分のための時間なんて寝る時くらいよーという方は多いのではないかと思います。そんな環境で、しっかり自分と繋がってくださいね、と言われてもどうしたらいいかわからないですよね。

北米最大のクリパルヨガセンターにカルマヨガプログラムで半年間スタッフとして滞在していた時に、たくさんの普通の方々が宿泊しに来ているのを見ました。それ以来、美味しいご飯を食べて、いい景色見て、、、という普通の消費する旅ではない旅を提案したいとずっと思っていました。

それがやっと叶います。

この夏、長野県の原村——八ヶ岳の麓に、夫婦でリトリートの場「ヒルナノーグ」を開きます。今日は、その場所のお話をします。

八ヶ岳の麓・原村に建つリトリート宿ヒルナノーグの外観と庭
目次

築50年の、ちょっと不便な家です

ヒルナノーグは、築50年ほどの木造の洋風ペンションです。そう、あの記事に書いた、夫が高校生の頃に夏のアルバイトをしていたペンション。ご縁がぐるっと一周まわって、ワタシたちが受け継ぐことになった家です。

客室としては2階に5つ。屋根の傾斜がそのまま天井になった、山小屋みたいな斜め天井の部屋たち。お泊まりいただけるのは、最大5名までです。

斜め天井が山小屋風のヒルナノーグ客室。ツインベッドの部屋

先に正直に言ってしまうと、便利な宿ではありません。部屋にトイレもお風呂もついていません(共用です)。エアコンもない。近くにコンビニもスーパーもない。部屋によっては携帯の電波も入りにくかったりします(汗)。

もっと言ってしまうと、床がギシっとなるところがあったり、窓もガタガタ音がします。

でもワタシは、この不便さや手間がかかることこそが、この家のいちばんの設備だと思っています。

歩いたり、ドアを開けたりする振る舞いに少しだけ意識を向けてみる。そしてそれらの音を聞いてみる。いつもの動作がちょっとだけ丁寧に、ゆっくり、静かになります。

それだけで、神経系が落ち着いてくるのです。自律神経って自分で手出しができないといわれていますが、呼吸や動作をゆっくりするだけで少しは変化させることもできるんです。

暑さのことだけ、先にお伝えしておきますね。この場所は標高が高い(1330メートル)ので、夏でも朝晩はひんやりします。だからここは、もともとエアコンが要らない土地なのです。安心したかな。窓を開けておくと、木々の間を抜けてきた風がそのまま入ってきます。

またお部屋にテレビもありません。そしてこれは任意ですが、滞在中は携帯電話を箱にしまっていただくようにお願いしています。もちろんいつでも自由に使うことはできますが、ちょっとしまっておくだけで、すぐに手に取ってしまうという行為がやりにくくなります。

ワタシもそうですが、つい携帯って見てしまいませんか?ちょっとした手持ち無沙汰を味わっていただきたいと思っています。

疲れが取れないのは、あなたの休み方がいけないわけではありません。休める環境が、日常のどこにもないからです。これはワタシ、断言できます。

名前のこと

ヒルナノーグ(Hill na nÓg)という名前は、ケルト神話の理想郷「ティル・ナ・ノーグ(常若の国)」からいただきました。ワタシたちの師であるアイルランド人のシャーマンが、ご自分の家でリトリートをしていた場所を「the holy high hill」と呼んでいたことと重ねた造語です。

込めた思いは、魂は年を取らない、本来の自分を取り戻す場所、という意味づけをしました。この名前に至るまでにはアイルランドでの長いお話があるのですが、それはまた別の機会にゆっくり。

ここで過ごす時間

チェックインは15時。着いたら、お茶を淹れて、少しお話をしましょう。ここまでの道のりをお聞かせください。宿にチェックインするだけでなく、自分の心にもチェックインする時間です。スマートフォンをお部屋のケースにしまうのも、ちょうどこのとき。

ヒルナノーグは、長野県原村の八ヶ岳山麓にある、定員5名の小さなリトリート宿です。基本は1泊2日、連泊もできます。お一人でも過ごせます。滞在中はスマートフォンを手放し(任意です)、仰臥瞑想・ヨガニドラーやTRE、ippon bladeといった神経系を整えるワークと、野菜中心の食事(卵や乳製品は使用)、そして何もしない時間で過ごします。観光はしません。目的はひとつ、頑張り続けてきた神経系に「もう頑張らなくて大丈夫」という時間を渡すこと。2026年8月オープン。ご予約と先行案内は公式LINEで受けつけています。

夕食は野菜中心の献立です。元々肉が苦手なワタシの手料理です。夜は、その日のあなたのカラダの要望に合わせて、瞑想かTREをしましょう。そして神経系がしっかりとゆるんだまま、眠りに入っていきます。朝は瞑想ヨガでカラダをチューニングして、連泊の方は散歩や書く瞑想、そして、ただ過ごす時間へ。

大皿に盛られたヒルナノーグの野菜中心の夕食

「手持ち無沙汰の時間」がプログラムに入っている宿って、あんまりないと思うんです(笑)。

ここでは、クラスの時間とそれ以外の時間の区別が、あまりありません。お茶を飲むのも、床を軋ませないようにそっと歩くのも、ぜんぶ続きの中にあります。ヨガと生活がシームレスになるって、こういうことなのだと思います。

誰のための場所か

頑張ることが癖になっている方。休みの日にゴロゴロしても、回復した感じがしない方。マッサージもアロマも試したけれど、何かが足りなかった方。

また不幸だとは思わないけど、幸せかどうかわからない方。

このブログで続けてきた「瞑想の地図」シリーズで、氣づきヨガニドラーTRE一本歯下駄のお話を書いてきました。ヒルナノーグは、あの地図をまるごとカラダで体験できる場所として設計しています。記事を読んで「試してみたい」と思ってくださった方の、着地点のつもりです。

8月のご案内

オープンは2026年8月。一年でいちばん氣持ちのいいシーズンなので、この月は週末に限らずお受けしています。日程の詳細と空き状況は、公式LINEでご案内しています。

Q&A

Q1:一人でも参加できますか?
A:はい。むしろお一人での滞在を想定して設計しています。最大5名の小さな宿なので、誰にも評価されない環境で過ごしていただけます。

Q2:ヨガ初心者で、身体も硬いのですが。
A:大丈夫です。ポーズの完成を目指すプログラムはひとつもありません。体育が苦手だったワタシが作ったプログラムですから(笑)。

Q3:アクセスは大変ですか?
A:新宿から高速バス1本、約2時間半です。バス停から施設までは送迎いたします(追加料金はありません)。車がなくても大丈夫。

Q4:スマホを預けるのが不安です。
A:ご自身で保管する方式です。緊急のときはご自分の判断で開けてかまいません。物理的に少し遠くなるだけで、十分なんです。

Q5:何泊できますか?
A:1泊2日から。連泊も歓迎です。連泊の朝は、散歩や書く瞑想、そして何もしない時間に使えます。長くいるほど、神経系はその整った状態を記憶していきます。

Q6:料金はどのくらいですか?
A:1泊2日を基本に、連泊プランもあります。早割やリピーター割もご用意しています。詳しい料金と空き状況は、公式LINEでご案内していますね。

8月、この場所で

お庭がとても賑やかになってきました。これからどんどんリトリートとしての場を整えていきます。この記事を読んで、その景色をちょっと想像してくださったなら、それだけで嬉しいです。

バラのアーチが満開のヒルナノーグの庭

リトリートの先行案内と空き状況は、公式LINEだけで配信しています。「私に合うのかな?」という質問だけでも、氣軽にメッセージくださいね。

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著者プロフィール

ヨガ指導者養成(Yoga AllianceE-RYT500)/TRE国際認定プロバイダー/ippon blade®公式インストラクター

2017年出版の書籍『感じるヨガで、』(※)は、「体の声を聞く」ヨガとして静かな反響を呼ぶ。現在は、オンライン・オフラインでポーズの完成にこだわらない「感じるヨガ」やTRE(トラウマ緊張開放エクササイズ)のワークショップを開催し、30代〜50代を中心に「自分を整えたい」と願う人々をサポートしている。(※)amazonのアフィリエイトリンクが開きます

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