ここへ来てください、と言える場所ができました
「何をしていても、頭の中はずっと忙しい」
情報の洪水のような今の世の中、こんな風に感じている方がほとんどなのではないでしょうか。どこかで読みましたが、現在私たちが見聞きする1日の情報量は平安時代の人の一生分を遥かに超えるらしいのです。
なんとなく想像がつきます。山形や鳥取の田舎に住んでいた時、時々帰る横浜の駅でふと思ったこと。今この瞬間視界に映る全ての人は、私が田舎で出会う人の3ヶ月分かもしれないって。
段々に慣らされてはいるけれど、この日々接する情報量は人類史上初の莫大な量で、それは少なくなるどころか天文学的にこれからもどんどん増えていきます。
頭の中のぐるぐる思考も、一つのことにとどまらず、いろんな問題を巻き込んで竜巻状態。
これ、全部自分の頭の中のことです。
つけっぱなしのラジオが、小さなノイズを一日じゅう流しているような感じで、やることリストを行ったり来たり。
この”ぐるぐる思考”は意志の力で止めようとしても止まりません。
なぜかというと頑張って止めるものではないからです。むしろ止めようとするほど、ラジオの音は大きくなるようになっているのです。
内側に余白を作るための2日間
頭のおしゃべりは、神経系が「まだ氣を抜かないでくださいね」と言っている状態のあらわれです。危険を回避しようとするモードに入ったカラダは、静かにしていいという合図を、なかなか受け取れません。
ここで必要なのは、もっと考えることではありません。
考える必要のない場所へ、カラダごと移動させてしまうこと。
大丈夫、安全だ、とカラダが本当に判断したとき、ぐるぐる思考は存在意義をなくして自分から小さくなっていきます。
八ヶ岳のふもと、長野県原村に、週末だけの小さな宿を開きます。名前はヒルナノーグ。定員は最大五名。(イベントの場合を除く)
ここでするのは観光ではありません。スマートフォンをケースにしまい、手持ち無沙汰な時間をわざと味わいます。どれだけの時間をスマートフォンに使っていたのかがよくわかります。TREでカラダの緊張を落とし、仰臥瞑想で意識の深みの中でくつろぎ、ippon blade(一本歯下駄)で自分の素にそっと触れる。野菜中心の食事を、ゆっくり咀嚼して味わい自己化していく。頑張ってきた人が、内側に余白を作るために来る二日間です。整えるのは姿勢でも心がけでもなく、自律神経そのもの。帰るころには、頭のおしゃべりが少し静かになっている――そんな時間を用意しています。
六月、試しに数名をお迎えしました
実はこの春、開業の前に、ごく少人数で試験的な二日間を過ごしてもらいました。六月の中旬、まだ改装の途中の家に、数名の方が来てくれたのです。
終えたあとのアンケートに、こんな言葉が並びました。
「思考のおしゃべりが減りました」。
「くるくる思考が減った氣がします。体の疲れを感じなくなって、元気に動けるようになった」。
ここでは、場所と、身体と、時間が働きます。働くとは、相互に作用し合うという意味です。ワタシはそれがただ、適切に行われるようにと段取りをするだけです。
ある方は「本質と繋がりを感じたリトリートだった」と書いてくれました。
「あれほどの新緑と静けさに包まれた経験は初めてでした」とも。
正直にお伝えします。築五十年以上の建物です。部屋にトイレやお風呂はなく、共用。エアコンもありません(避暑地なので、夜は窓を開けると涼しいのです)。近くにコンビニもない(笑)。
でも、この不便さが効くのです。何でもそろっている場所では、人は丁寧ではいられません。ちょっとした手間がかかるからこそ、お茶をいれる時間も、顔を洗う時間も、ゆっくりと時間が流れる特別な体験になるのです。新しく整った美しさより、今までの時間を内包している古さのある空間のほうが、自然に氣がゆるむこともあるのではないかと思います。
こんな方に、来てほしい
参加してくれた方に「どんな悩みの人におすすめ?」と尋ねたら、その方たち自身の言葉で、こう返ってきました。
「思い込みや価値観や世間体で、頭の中がいっぱいの人」。
「心に余裕がなく、常に忙しい人。くるくる思考の人」。
「身体の解放が必要な人」。
不思議なことに、ワタシが最初に思い描いていた”来てほしい人”と、ぴたりと重なっていました。真面目で、勉強熱心で、もう十分に頑張ってきた人。そういう方にこそ、
本当は何もしなくていいよ、という時間を渡したいのです。
少しだけ、頭のスイッチを切りに来てみませんか。
参加について
一泊二日のフルリトリートは、五万円です。TRE、仰臥瞑想(ヨガニドラー)、一本歯下駄、朝の散歩か朝ヨガ――すべてのセッションと、野菜中心の食事、そして最寄り駅からの送迎まで含みます。追加の送迎料金はいただきません。
もう一日、余白がほしい方には、二泊三日(六万五千円)も用意しました。二日目はセッションを行わず、瞑想の課題だけをお渡しします。散歩をしても、書く瞑想をしても、ただぼんやりしていてもいい。神経系が、前日の体験を静かに統合していく一日です。
日程のご案内と予約は、公式LINEでお届けしています。「わたしに合うのかな」という問いだけでも、氣軽に送ってくださいね。
Q&A
Q1 ヨガもTREも、やったことがありません。 A 大丈夫です。柔軟性も経験もいりません。参加された方も「理論の説明が分かりやすくて腑に落ちた」と言ってくれました。カラダを動かすのが苦手な方ほど、相性がいいと感じています。
Q2 一人で参加しても、浮きませんか? A 最大五名の少人数で、評価も比較もない場です。おひとりで来られる方がほとんど。沈黙の時間も多いので、かえって氣楽に過ごせるのではないかと思います。
Q3 スマホは、本当に預けるのですか? A 強制ではありません。お部屋のケースにしまうことをお願いしていますが、いつ開けても大丈夫。「すぐ触れる」環境から少し離れるための、ゆるやかな仕組みです。
Q4 不便さが、少し不安です。 A 不便を楽しめるように、こちらで丁寧に準備してお迎えします。心配な点は、予約の前にLINEで何でも聞いてくださいね。
帰ってこられる場所
約二十年ほど前から、ワタシは「在り方としてのヨガ」という言葉を使ってきました。ポーズの上手下手ではなく、どう在るか。長いあいだ、なかなか伝わらない言葉でした。それがようやく、”帰ってこられる場所”というかたちになりました。
ここへ来てください、と言える場所ができました。
リトリートの先行案内と空き状況は、公式LINEだけでお知らせしています。
扉は開けています。よかったら、のぞいてみてくださいね。



