ワンランク上のシャバアーサナをしよう。絶対知っておくべき意識のポイント。

ワンランク上のシャバアーサナをしよう

シャバアーサナの間、カラダの中ではすごいことが行われています。

 

シャバアーサナって、何となく横にごろんとなっているだけ。

そんな印象をもっていませんか?

表向きはそう見えるかもしれません。

ですが、カラダの内側では、カラダの緊張がほどけ、重力と生命力によってカラダ本来のカタチに戻そうという壮大なプロジェクトが行われているんです。

 

この記事では、これをうまく促してワンランク上のシャバアーサナをするために、理解してほしいこと、意識してほしいことを書いています。

 

ヨガのポーズの目的は筋肉に弾力をとりもどすこと

 

いま一般的に行われているヨガは、ポーズを主体としたものが多いように思います。

これは、様々なポーズを使ってカラダのあちこちの筋肉を緊張させたり弛緩させているんです。

これらの目的一つには、筋肉に弾力をもどすことにあります。

なんで、弾力をもどす必要があるのか?

 

それは、筋肉が固くなってしまっている人が多いからなんですね。

筋肉の弾力がなくなり、が固くなっていってしまう経緯

 

大人になると、いえ大人になっていく過程で、私たちは自分の身体の動かし方を学びます。両親の動きや周りの大人たちの動きをお手本にして真似をしながら習得していくんですね。

そして自分自身ではあまり気が付かないうちに、よく使う筋肉や、あまり使わない筋肉、動かしにくい筋肉といった差ができます。筋肉ごとの差や、カラダが成長するにつれて、筋肉そのものの弾力が変わってきます。

それらが筋肉によって動かされている関節を本来の可動域から狭めてしまいます。

子供のうちはそれらのクセがまだ浅いので、彼らは眠るということで、元に戻すことができます。

 

大人よりも子供の方が寝相が悪いのは、寝ている間にニュートラルの状態に戻そうとする、自然に与えられたカラダの智慧です。

 

大人になると、この身体が元に戻るはずの睡眠時間中に、余分な力が抜けない、すなわちお休みできない筋肉ができるようになります。

その緊張した筋肉は、初めは小さな範囲だけかもしれません。ですが、他の部分にも影響をあたえて、引っ張るようになったりします。そうして、カラダの使い方のクセがどんどんとあらわれてくるのです。

先にも書いたように、本来であれば、寝相の悪い子供のように自然にカラダのクセを睡眠中にただすことができるはずなのです。

しかし、現代では似たような行動の日々を送っているので、カラダについたクセはどうしても深まっていきます。

 

なんで筋肉がかたいとよくないのか

 

筋肉が緊張しすぎて硬くなってしまうとあんまりよくないことが起こります。

  1. 骨の位置がズレる原因に成り得る
  2. 内臓に影響を与える

 

1. 筋肉の緊張は骨の位置がズレる原因に成り得る

筋肉の緊張が、骨が本来あるべき場所にあるという状態を保てなくするということがあります。

整体へ行かれた経験のあることは、どこそこがズレてますね、とか、ねじれてますね、なんて言われたことはありませんか?

 

骨はそれ自体では立つことができません。

 

骨の周囲に筋肉が絡みつき、それらがいい状態でバランスを取り合ってこそ、骨はそのカタチを保つことができるのです。

なので、筋肉の緊張がとれない状態が長く続くと、その緊張状態のまま、つまり自然ではない状態で骨をひっぱり始めます。

 

こうして、筋肉の不自然な緊張が続くと「骨がズレる」ということが起きるんですね。

 

骨がズレたり、筋肉の柔らかさが均等ではなくなってくると、その周りの血の流れが悪くなります。

 

2. 筋肉の緊張が続き、骨がズレると、内臓にも影響がでてきます

 

例えば、筋肉の影響によって背骨の骨との骨との間が狭くなってしまうことがあります。

狭くなってしまうことでその周辺の内臓に対して2つの悪影響がでてきます。

1つ目は、スペースがなくなり圧迫されることではたらきが悪くなってしまうということ。

2つ目は、背骨からその臓器に向かってでている命令がスムーズに行われなくなるということ。

 

また、別の例をだせば、筋肉の周りの血の流れが悪くなるということは、内臓に影響するということを示します。

もう少し分かりやすくいうと、消化吸収などの代謝に影響があるのです。

 

疲れやすい、なんていうのも代表的なものですね。

カラダの中で疲労物質が発生したとき、本来なら、それらは血管をスムーズにとおり、内臓でろ過されて血液はきれいな状態になります。また、ろ過された疲労物質は、汗や尿などとして体外へ排出されます。

筋肉の緊張状態が続いてしまうと、それぞれの行程がこんな風になります。

筋肉の緊張により血流が悪くなると、疲労物質がスムーズにとおることができません
→疲労物質が体内に残りやすくなります

内臓でろ過されるための血液がうまく循環できなくなります
→体内のろ過機能が低下することで、疲労物質の排出が遅れます

体内の代謝が低くなると、体内での水分のやりとりの効率が悪化します
→疲労物質が排出されにくくなります

 

 

シャバアーサナをうまくできるようになると、こういった筋肉の緊張を解放、手放すことができます。

 じゃあシャバアーサナをどうしたらうまくできるようになるのかって?

その前に、いまシャバアーサナがうまくできているかを確認してみましょう。

シャバアーサナの完成度の一つの確認方法

 

シャバアーサナは完成形としての写真があまりありません。というか、あっても、どこが完成形なのか分かりにくいですよね。足がピンと伸びてるとか、腕の角度がとかそういった具体的な部分があるポーズではないので。

これ以外にも確認方法はあると思いますが、私なりのシャバアーサナの確認方法をお知らせしますね。

これはビフォー・アフターで確認をする方法です。

いまの状態の確認

 

ひとまず、ちょっと仰向けに、横になってみていただけませんか?

 

横になりましたか?

 

そしたら、腰の下に手をいれてみてください。

手がすーって入りますか?腰を持ち上げないと入りませんか?

この感覚を覚えておいてください。

 

シャバアーサナ後の確認

 

シャバアーサナを終えたあと、横になったままの状態で、始めにやったのと同じように、そっと自分の手を腰のあたりに入れてみてください。

 

さっきと比べて、手が腰の下にどれだけ入りましたか?

 

身体と床の間のスペースは変化しましたか?

この変化の具合で、いま行ったシャバアーサナが、腰周りの筋肉の緊張をどれだけほどいたのかがわかります。

 

手と床の間のスペースがなくなっていたら、あなたのシャバアーサナは完成度が高いです。

こういった結果がでたあなたのシャバアーサナは、うまくできています。

 

まだ手が腰の下にすーっと入ってしまうなら、かなり緊張している状態と言えます。

横になっているときは、本来であれば筋肉を使わなくてもいい時なんです。筋肉をお休みさせて緩んでいるはずの時にさえ、筋肉を緊張させ続けているということです。

 

シャバアーサナが苦手なあなたのためのコツ

 

シャバアーサナは、このポーズをうまくやろうと思ってもできるものではありません。

これをうまくできるようになるには、カラダ全体に対して、これを意識してみてください。

【重力を全身で感じる】

 

重力は、地球が私たちをその場にとどめてくれようとする力、地球からの愛です。

重さを感じると、人間は安心するんです。

地球からの愛を受け取っている間、私たちのカラダはその安心感をもとに、元に戻っていく力、生命力を発揮してくれます。

 

これって本当に、意外に難しいんです。

 

こんな風にさらりと説明してしいますが、実はこれをカラダ全体で意識することって本当に難しいんです。

さっきも説明しましたが、使い過ぎても、使わなさすぎても、筋肉は硬くなって弾力・柔軟性がなくなります。

 

柔軟性がなくなってくると、重力を偏って受けている状態、すなわち地球の愛を充分に受け取ることができない状態に必然的になってしまいます。

 

いつも片方の靴だけ磨り減るとか、スカートがくるくる回ってしまうとかありませんか?これはカラダの使い方にゆがみがあるからですが、片側だけがより多く重力を受けてる、という言い方ができるんじゃないかと思います。

そして、このクセを直そうと意識しても、意識だけでは戻りません。矯正しても、気を抜くとすぐに、クセがでてしまいます。

 

柔軟性がなくなるということは、自由が効かなくなるということがお分かりいただけますか?

 

力を入れることも、逆に力を抜くことも自然にはできなくなってしまうのです。そういうことがカラダで起こっている方が結構いらっしゃいます。

 

なので、私がクラスで行う色々なポーズや動きは、最後に行うシャバアーサナのための準備じゃないかと思うんです。

柔軟性がなくなってしまった筋肉を、色々なポーズや呼吸法を使って、緊張させたり、緩めたりしていきます。

絞ったり、緩めたりしていくうちにスポンジが内部まで洗われていくように、筋肉も血流が良くなって、弾力・柔軟性を取り戻していきます。

 

こうして、ある程度弾力が戻ってきたところで、ようやく最後にシャバアーサナ。

全身がうまくほぐれて、弾力性をとり戻すことができて、重力=地球の愛を感じることができるようになります。

 

シャバアーサナがレベルアップするための意識ポイントのまとめ

 

たくさん書いてきたので、最後にまとめますね。

 シャバアーサナをうまく行うには、ヨガのポーズを使って全身の筋肉に弾力をもどした方がいい

筋肉に弾力がもどって、初めて全身の緊張がほどけていく

緊張がほどけることで、重力=地球の愛を全身でうけとめられるようになる

重力によって、肉体的にも、魂的にも、それまで強いられてきた緊張をほどかれ、ニュートラルな状態に戻る

 

 本当の“自然な”状態が一番の健康状態ですからね。

 

ランクアップさせるのは難しそうにみえますか?

でも、これは事実です。

これが確実にできるようになったら、あなたのシャバアーサナは今までのものとは別物になります。

それでもシャバアーサナをすることに対して疑問をあなたが持っていたら……。

>>あなたのための次のページはこちらから。>>

 

この記事は以前のアメブロ:逗子・鎌倉・葉山 心と体が自然に整う『カオン式 在り方としてのヨガ』に掲載している記事を加筆修正したものです。

 

スポンサー リンク



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です