肩こり、腰痛なんでもござれ!
『カオン式在り方としてのヨガ』は、カラダやこころの状態に関して、様々な状況に対応できます。肩こりや腰痛に、根本から対処していくことができます。それは何故なのか。
分かりやすく、順を追って説明していきますね。
この秘訣を話すと、よく驚かれるんですが……
生徒さんから聞かれる質問で、いつも気になるものがあります。
それは、こういうものです。
これにはいつも、答えを言うことをためらいます。
だって、質問している生徒さんは、大抵の場合、とても真面目な努力家で、一生懸命によくなろうという意志で質問しているのが痛いほどわかるからです。
でも、私は気を取り直して、こう答えます。
彼女たち(だいたいの生徒さんが女性なので)は、今まで努力することによって、自分の望む結果を得てきた体験があります。だから、ただ待つっていう方法はあ まりしたことがないのじゃないかと思います。
なので、こうやって答えると……
って言って、ちょっとびっくりした顔をされます。
「待つ」とか「何もしない」ということは、治すための努力を全くしないのと同様に感じられて、受け入れ難いみたいです。なんだか怠けているように聞こえるんでしょうか。
「待つ」ということは本当は、何もしないわけではありません。
「待つ」ということは怠けるっていうのとは全然違います。
肩こりや腰痛の説明に行く前に、まずは分かりやすい別の症状を元に説明しますね。
風邪をひいて、熱が出る時、ダルくなって、何もできなくなりませんか。あの状態を思い浮かべてください。
これはカラダが熱に弱いウィルスをやっつけようとしている行為です。また、熱が出てダルいという状態は、カラダの余分な力みをほどくことによって、元に戻ろう(治ろう)とする力を最大限に発揮しようとしているのです。
あのダルさの中では、がんばろうにもがんばれず、力もうにも力めないですよね。そうすると、当然、どんな頑張り屋さんも休まざるを得なくなります。早い時で、1日、長くても3日間も、ほとんど食べずに寝ていたら、どんな病気も治ってしまいます。冒頭のに照らし合わせて言い換えたら、1日、長くても3日待つってことなんです。
急性の症状はこんな風にして数日で治っていきます。
けれど、慢性化したもの、長い間の筋肉などの緊張状態によってもたらされたものは、もう少し長く時間がかかり そうだなと、見当がつくかと思います。長い間に定着してしまった、腰痛、肩こりなどはそれなりに待つ時間も長くなるということです。
正しくゆるめて、カラダが自ら治ろうとするのを見守るということが、治っていくことには必要不可欠だということに納得していただけたのじゃないかと思います。
では、ただしくゆるめていく方法について。
私のヨガはあまりポーズにこだわりません。
こんなことをいつも言っていますが、それについての説明をもう少ししようかなと思います。
もちろん、ポーズがきっちりできることはとっても素敵なことで、常々私もそうありたいなと思っています。でも、ポーズに至る途中で、ここが伸びにくいとか、詰まっているとか、動きにくいって感じることありますよね。
そこの部分は、普段、動かすことがあまりない場所だったりしませんか?
その動かさなかった場所、動かすのを忘れてしまっていたカラダの部分は、他の部分と比べて、自分の意識が向けられなかった、もしくは、意識が向いていた時間が少なかったということになります。
ヨガでは「意識のいく ところにプラーナ(エネルギー)が流れる」という表現があります。
Mind goes Prana flow.
ということは、意識のいかなかったところは、エネルギー不足ってことになるのじゃないかなと思います。エネルギーっていうのが分かりにくかったら、元気とか活力なんて言い換えてもいいですよ。
ここで、生徒さんから聞いたちょっと面白い話 を。
ある果物屋さんで、実験したそうです。
果物は忘れましたが、同じ種類のものを三つ使った実験です。
一つには、愛あふれる言葉かけをする。もう一 つには、罵倒の言葉をかける。もう一つは、無視をする。
で、数日後、最初に腐敗し始めたのは、無視をしたものだったということです。
これを聞いて思ったことは、無視されることって、怒られたり、嫌味を言われることよりも、ずっと生体エネルギーにとって大変なことなんじゃないかなぁ。エネルギーを遮断されているっていうのと同じことでしょう。
それって、愛がないってことです。
私 たちは一人約60兆個の細胞が集まって出来上がっているのですが、そのうちの幾つかが、無視されているとしたら、、、。その細胞たちは、エネルギー不足か ら、自然とカタくならざるを得なくなります。そして、カタいとか、動かしにくいという理由で、更に疎まれたりするのです。
皆さんもこんな風にお友達にお話しする時ありませんか。
この時の皆さんの気持ちは、腰が勝手に一人で悪さをするダメなコみたいに感じていないでしょうか??
でもね、さっきからお話しているように、自分のカラダの中で意識しない部分をみずから作り出しているんです。平たくいえば、無視して、愛を与えないでおいて、必要なエネルギーを不足させているわけです。だから、腰が固かったりズレていたり悪さをしていることだけが原因なんじゃなくて、実は自分のせいもあるんじゃないかなって思うんです。
そこで!
私はヨガのクラスやセッションの中で、普段はやらないような動きをして、自分のカラダをくまなく感じてもらうことを大切にしています。
動かしにくい場所は、そこの部分が「私を見て!」って言っている声だから、ちゃーんと見てあげてね。
その時に注意をする点があります。
しっかりと注意深く見守りながら動くことがとっても大切です。
これがカラダにとっての愛!
そうすると、エネルギー不足の部分にしっかりとエネルギーがまわって、自然とコリやシコリがほどけていくのだと思います。
ちょっと思い起こしてみてください。
あなたは、自分の肩や腰を悪者扱いしていませんか?イヤイヤではなくって、嫌味でもなくって、愛情を贈ってあげていますか?ねぎらうことができていますか?
ヨガレッスンで治る場合と治らない場合のお話。
ここまで読ませておいて、治らない場合もあるの?!と思わないでくださいね。
ちゃんと書いてありますから。本当は、ほとんどの場合治るんです。でも、そのためにはコツというかヒントがもう少しあるんです、っていうことをお話します。
ヨガを始めたら、体調がよくなったというのはよく聞きます。
例えば、生理痛が和らいだとか、全然なくなってしまったとか。
その一方、ある程度は良くなったけど、完全になくなったわけではないなー、と感じることもあるかと思います。
きっと、皆さんの肩こりや腰痛は後者の方ですね。
この違い、なんだかわかりますか?
肉体的な変化で良くなる場合と、それだけでは完全に良くならない場合
ここでもまた、例として生理をだしてみましょう。。。
生理痛にもいくつか種類はありますが、ここでは、骨盤付近のねじれが原因での、生理に関する不調の場合とします。このねじれがヨガレッスンで解消されれば、すぐによくなります。これはとってもわかりやすいですね。
でも、もし、その不調がストレスなどによるメンタル面でのアンバランスからくるものだったとしたら、どうでしょう?
普通の肉体的なことを中心としたヨガレッスンだけでは治りません。先に書いたように、ある程度よくなったけど、完全じゃあないなー、という状態になると思うのです。
こういった場合、肉体的なことも大切ですが、精神的なアプローチがもっと必要になってきます。その精神的なアプローチによって、メンタル面がきちんとバランスされた時に、不調が治ったなーと思える体調になるのだと思います。
逆にもし、精神的なアプローチだけになってしまうと
というループにはまってしまいがちになります。
私が「心を扱う、心を扱えるヨガ」が大切ですよーと言うのは、そんな理由からです。
本来、ヨガとは、カラダから心へ、心からカラダへのアプローチがとっても理にかなった方法で体系化されたものです。
私がやっている『在り方としてのヨガ』は必ずしもトラディショナルな流れをくむものではないかもしれません。現代に生きている日本人である私が、私自身の経験や知識を通してアウトプットしていくメソッドです。そのため、ヨガをやっている方からすると、目新しく映る場合もあるそうです。
実際に、既にヨガ講師として、アメリカのヨガアライアンスから認定をされている方であっても、私のやっているヨガをきちんと習いたいと仰る方もいます。
なので、いわゆる普通のヨガとはちょっと一線を画したものだとして、受け取ってください。
カンタンに言えば、ちょっと変わってるヨガなんです、この『在り方としてのヨガ』。
でも、大丈夫です。今まで、これをやっていって治ってきた方がいっぱいいらっしゃいます。あなたの症状も変化していけると信じています。
それでは、まとめに入ります。
ヨガ的な意識を使って、肩こりや腰痛を治すための秘訣のまとめ
- コリや痛みは、その部位に愛情が足りてないことが原因の場合がある
- 自分の肩や腰を邪険に扱わず、悪者扱いしない
- ガシガシ動かすよりも、ただしくゆるめて「待つ」方が効く場合が多い
- 肉体的なアプローチだけでなく、精神的なアプローチも重要
- すぐに治す!という意気込みより、自分の体の治癒力を信じて待ってあげる
このまとめをさらにザッとまとめると、こうなります。
恥ずかしがらずに大きな声で言いますね。
「もっと自分に愛を!!」
この記事は以前のアメブロ:逗子・鎌倉・葉山 心と体が自然に整う『カオン式 在り方としてのヨガ』に掲載している記事を加筆修正したものです。