よーし、またほめられた?!
ヨガの生徒さんにずーーーと前から言われていることがあります。
そんな時決まって、こうお答えします。
[speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”R1″ icon=”kaon-yoga-15Oct.jpg” name=”カオン”]それはよかったですねーーー。覚えられないのは、とってもいいことですよー
[/speech_bubble]そうすると、みなさんキョトンとした顔をされます。
覚えられないってことが意味すること
覚えられないっていうのはね、
ヨガレッスンの間、頭を使ってないってことなんです。
もう少し詳しく言うと、
日常の生活の時の大半は、頭がリードして行動を決めて、身体を従わせているという状態です。
一方、記憶に残らないヨガレッスンの間は、頭のリードなしで、身体のままに動き、それをまた頭を介さないで体験しているってことなんです。
脳の働きから言ってみると
最近の脳機能学からすると、右脳、左脳とそこまで区別して使われているわけではないことがわかってきました。
なのでこういう言い方は正確ではないかもしれません。
でも、こういう説明だとわかりやすいかなと思う反面もあるので、敢えて言いますね。
記憶に残らないヨガの時間は、右脳に働きかける、または感性に働きかけている時間と言えるのじゃないかなってこと。
これってスゴイことなんですよ。
頭ばかり使われているって知ってましたか
何がスゴイかって、私たちは、起きている間はだいたい頭を使っています。
そんな頭を使うような大したことやっていなって思われる方も、自分の頭の中のおしゃべりにちょっと耳を傾けてみてください。
たとえばこんな風な自分の声が聞こえませんか。
今日は何を食べようかなぁ。昨日は焼き鮭だったから、今日はお肉の方が身体にいいのか?いやいやここのところ外食続きだったから、今日は簡素な野菜中心がおなかに優しいかも……。
そういえば、最近おなかの調子が悪かったもんねー。あれはいつからだっけ??この前○○ちゃんとお茶した時からだから、かれこれ1週間たつのかぁ。○○ちゃんの彼との問題はどうなったのかな。だってさーーーその問題はそもそも……。
って延々と続く独り言。
こんな風に頭の中でおしゃべりしてませんか。
たかが独り言と思うなかれ
そして、このおしゃべりをしている間は、実は、頭使っているんです。
分析、判断、決定。
これはすべて頭の仕事です。
頭を使っているときは、感じるということがおろそかになってしまいます。
何か心配事があったときに、それをずーっとあれこれと、こうしようか、ああしようかって考えているとします。
そんな状態で食べるごはんの味はどんなでしょうか。
味気ないですよね。
っていうか、味を感じることができなくなってしまっていると思います。
こんな風な心配事がないときでも、先ほどお話ししたように、日常のほとんどの時間を頭をつかう時間として過ごしていませんか。
感じる機会がなくなればなくなるほど、感じる力は鈍くなります。
使わないとその機能がさびてしまうように。
頭の記憶より身体の記憶
ヨガをすると、身体が健やかになるというだけでなく、精神的に、心も健全になっていくというのは、感性を取り戻すレッスンだからなんです。
なので、私は冒頭のように相談してくれる生徒さんには、いつもこうお答えしています。
[speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”R1″ icon=”kaon-yoga-15Oct.jpg” name=”カオン”]何もおぼえようと思わないでくださいね。
レッスンの間、感じること、味わうことに集中しましょう。
頭では何も覚えていなかったとしても、身体が、心地よかったということをちゃんと記憶してくれますから。[/speech_bubble]
身体の記憶は頭の記憶と全然違います。
無意識に深くつながっています。
覚えようと思わなくても、自然にそうなってしまいます。
それが、身体を自然のあるべき姿、神様の設計図通りに導いてくれるのです。
神様の設計図通り!
そうなるとね。
ヨガクラスの後、おうちで何かやろうって思った時(思わなくても)、
自然と自分にとって今必要な気持よい動きが出てきます。
それは、もしかしたら今日レッスンでやったポーズかもしれないし、自分の身体がリードして即興で出てきた動きかもしれない。
それが、いいんです。
ヨガのレッスンでやったことを覚えられなくってもがっかりしないでくださいね。
身体の記憶を信じて、続けてください。
そして、いつか自分の身体にリードしてもらう、「自分のヨガ」ができますように。